リッチブラック
リッチブラックについて解説いたします。
リッチブラックとは、黒い部分にK100％以外の色を混ぜて、深みのある黒を表現する場合に使用する色の設定になります。
K100％に他の色を足すことで、より深みのある黒を表現できますが、裏付き・裏移り、見当ズレ・版ズレなどのトラブルが発生しやすくなります。
リッチブラック使用による印刷トラブルの刷り直しはいたしかねます。予めご了承ください。
リッチブラックの設定
K100%にCMY40%の色を重ねることで、深みのある色を表現できます。
ただし、4色の総数％が300％を超えると、裏付きの原因になりますのでご注意ください。
裏付き・裏移り
インキがまだ乾いていない状態で印刷物を重ねたときに、上側の印刷物の裏面にインクが付着してしまう場合があります（裏付き・裏移り）。
4色の総数％が300％を超えると、裏付き・裏移りの原因になります。また、仕上がり位置付近に濃い色でフチを作成した場合も裏付き・裏移りが発生する場合があります。
見当ズレ・版ズレ
リッチブラックはCMYK4色の掛け合わせで印刷を行うため、印刷時の紙の伸縮等により見当ズレ・版ズレ(4色の位置合わせのズレ)が発生しやすくなります。
文字や線へリッチブラックの使用は行わないでください。 リッチブラック使用による、見当ズレに対する刷り直しはいたしかねます。
濃度の違い
K100とリッチブラックは色味が異なります。
配置されている画像に色味をあわせてオブジェクトを作成し、画面上では同じような色味に表示されていても、実際に印刷をすると色味が異なった状態で仕上がる場合があります。
RGBの黒
RGBで作成された『黒』のデータをCMYKに変換すると、意図せずリッチブラックに変換されてしまう場合があります。
また、Microsoft Officeなどは本来、印刷用データを作成する為に作らたソフトではありませんので、黒のみでデザインしていても、PDFを書き出すと『掛け合わせた黒』色になります。リッチブラック使用による印刷トラブルの刷り直しはいたしかねます。予めご了承ください。